冬の暖房による災害

冬の暖房による災害 自然災害


冬の暖房による災害
冬の暖房器具は便利ですが、いろんな災害を引き起こす可能性があります。このブログでは、火事、一酸化炭素中毒など、暖房器具に関連する災害についてまとめ、わかりやすくお伝えします。

冬の暖房による災害

冬の災害についてはこのサイトで色々と伝えていますが、冬の災害は自然災害だけではありません。
冬といえば寒いので暖房を利用します。

この暖房がいろんな災害を起こしているのです。
ざっとあげてみると次のような災害があります

  • 火事
  • 一酸化炭素中毒
  • 感電

いずれも暖房器具による災害です。
実はこれだけではなく、暖房によって健康被害も発生しています

冬でも災害はあります – 災害についてわかりやすく

次の章では、暖房による災害をより詳しくまとめてみます。

冬の火事による災害

まず、火事について、総務省消防局 2022年1月から12月までのデータをご紹介します。

全火災の月別出火件数について

全火災の月別出火件数- 冬の暖房による災害
令和4年(1~12 月)における火災の状況(確定値)について

構成比をいると12月から増加し3月をピークで5月まで火事が多くなっています。
特に2月と3月が多いのは冬の時期だからということがわかります。

次に出火原因別の火災発生状況で建物火災をみます。

建物火災 - 冬の暖房による災害
令和4年(1~12 月)における火災の状況(確定値)について

住宅火災の暖房器具で限定すると

  • 電気機器:6.0%
  • ストープ:7.6%
  • こたつ:0.3%

合計 13.9% でこんろ(料理で使うこんろ)の次に多い数字となっています。

この数値から冬は暖房器具による火災が多いということがわかりました。
火災の原因ですが、暖房器具の近くに可燃物を置いたり、器具の不適切な使用やメンテナンス不足で火災が発生することがあるとのことです。

最近の暖房器具はエアコンが増えているため、少なくなるように思えますが、
2023年も火災のニュースを見かけているので、まだまだ1年を通して火災が多いと言えるでしょう。

一酸化炭素中毒は冬の災害なのか

一酸化炭素中毒はいつ起こるのか、東京消防庁 2017年の資料(住宅で起きる一酸化炭素中毒事故に注意!)を参考にします。

一酸化炭素中毒 月別発生状況 - 冬の暖房による災害
住宅で起きる一酸化炭素中毒事故に注意!

解説にある通り、12月から2月が多く発生しています。

一酸化炭素中毒 発生要因別の件数- 冬の暖房による災害
住宅で起きる一酸化炭素中毒事故に注意!

同じ資料の中にある「発生要因別の件数」では 炭、ガスで8割を超えています。

一酸化炭素中毒は、不完全燃焼を起こす暖房器具(特に石油ストーブやガスヒーター)から一酸化炭素が発生することで発生します。
一酸化炭素は無色無臭で、高濃度になると意識不明や死亡に至ることもあるため注意が必要です。

これも冬の災害になるでしょう。

そのほか冬の暖房による災害

火災や一酸化炭素中毒以外で、冬の暖房による災害には次のようなものがあります。

電気を原因とした災害
感電と書きましたが、実際は電気ヒーターや電気毛布などの電気暖房器具の不適切な使用で、機器に過負荷やショートサーキットを引き起こし、火災や感電のリスクを高める方が多いようです。

乾燥と健康問題
直接的ではありませんが冬利用する暖房によって二次的に健康問題が発生します。
暖房で室内の空気が乾燥すると、皮膚が乾燥したり、呼吸器系の問題が発生します。
暖房は体温を安定させてよいようで、空気の乾燥は健康問題を引き起こすことがあります。

元々冬は乾燥している季節です。
そこに暖房でさらに乾燥させることで健康問題が被害となるため、加湿器などを使って乾燥させないようにすることが大切です。

三重県健康管理事業センターの乾燥による健康影響の実態に乾燥が体に及ぼす影響とメカニズムがイラストで紹介されていましたのでご紹介します。

乾燥が体に及ぼす影響とメカニズム- 冬の暖房による災害
乾燥による健康影響の実態

ここでは感染症のことも書いてありますね。
コロナウイルス以降 インフルエンザの流行もあり。感染症を防ぐためには手洗いうがいだけではなく乾燥させないことが大切ということがわかります。

冬の暖房による災害は結局

冬の暖房による災害は結局、冬の災害確定ですね。
冬は寒いですが、暖房機の取り扱いには十分気をつけて。
火元注意、換気を十分にして、加湿器も用意して。

雪害のように派手な災害ではありませんが、短いある冬の災害。
個々が注意すれば防げる災害です。

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